超音波医学
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総説
超音波検査による褥瘡診断の有用性
藪中 幸一飯坂 真司山本 匠真田 弘美
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ジャーナル 認証あり

2014 年 41 巻 5 号 p. 649-658

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抄録
これまでの褥瘡診断は視診・触診による外診をもとになされてきた.しかし,近年,外診では一見すると浅い褥瘡にみえるが,既に深部まで組織が障害されている状態で,深部から表層にかけて急激に悪化する深部組織損傷(deep tissue injury: DTI)が注目され,早期診断による治療と看護ケアが求められる.そこで,その正確性を高めるために超音波検査(ultrasonography: US)の併用が期待されている.USは非侵襲的で簡便かつリアルタイムな検査であり,褥瘡の診断や評価における有用性を示す研究も増加している.そこで,本稿ではこれから褥瘡USを行う術者に必要とされる基本的な検査手順とUS画像診断について述べる.そして,褥瘡USが臨床の現場で広く普及することを期待する.
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© 2014 一般社団法人 日本超音波医学会
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