近年日本で栽培が増えている食用種を中心にホオズキ(Physalis spp.)種間におけるサツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita, MI)の増殖性の違いを検討した。温室内でポット栽培したホオズキ苗にMI の2 期幼虫を接種する試験を2 回行い、各々の試験でMI 接種後約1 か月半経過させたポットを解体して根こぶ指数(0 ~ 4)、卵のう形成数、ポット内の2 期幼虫密度を調査した。その結果、P. pruinosa の2 品種では他のホオズキ種よりも有意にこれらの数値が大きく、MI に対して感受性であると推察した。一方P. peruviana の3品種、P. ixocarpa と P. alkekengi の各1 品種はP. pruinosa よりもこれらの数値が有意に小さく、これらのホオズキ種はMI に対して抵抗性もしくは弱抵抗性であると推察した。