抄録
1) 切り取って供試したすべての植物の根の先端5mmに対して, サツマイモネコブセンチュウの第2期幼虫は, 最初の0~3時間は忌避性を示した. その後, タバコの根を除く他の植物の根では, 忌避性は消失した.
2) 根 (トマト, マリーゴールド) を設置して2時間後, 根を取り除き, ただちにセンチュウを放った結果, センチュウは根が存在しないのにもかかわらず, 忌避性を示した.
3) 根 (トマト, マリーゴールド) を設置して2時間後, 根を取り除き, さらに20時間してからセンチュウを放った結果, トマトでは弱い忌避性が示され, マリーゴールドでは忌避性は示されなかった.
4) 切り取らないトマトの根の先端5mmに対しては, 切り取った根で示されたような忌避性は, 認められなかった.
5) センチュウが多数存在する寒天中に切り取ったトマトの根を入れると, 切り口付近からセンチュウが他に移動するのがみられた.