日本線虫学会誌
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北海道東部で発見されたオオヨモギ寄生のヨモギシストセンチュウ (Globodera hypolysi)
山田 英一高倉 重義
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2003 年 33 巻 1 号 p. 14-22

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抄録
1980年9月16日、北海道根室支庁、標津町古多糠のジャガイモ栽培圃場からジャガイモシストセンチュウと異なるGlobodera属線虫が検出された。この線虫はシストが卵形に近く、グラネク値は1.7と小さく、2期幼虫の口針長は24μmと長いうえ、節球が錨状を呈するなどの特徴を有する。この線虫について従来の調査結果に加え、保存標本についても形態を再調査した結果、長崎県で発見されたヨモギシストセンチュウG. hypolysiに最も近似していた。また、オオヨモギArtemisia montanaには寄生するが、ジャガイモ、タバコ、セイヨウノコギリソウには寄生しないなど寄主植物にも共通性が認められた。以上のことから、本線虫をGlobodera hypolysiと同定した。本種は同町のジャガイモ栽培4圃場、網走市の澱粉工場沈殿池(1978年)およびジャガイモ栽培の1圃場(1979年)からも検出されている。
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