看護科学研究
Online ISSN : 2424-0052
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ケースレポート
介護老人保健施設における特定看護師の介入と効果
- 血糖コントロール不良の虚弱高齢者事例を通して -
廣瀬 福美
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2013 年 11 巻 1 号 p. 12-16

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抄録

本報告では糖尿病等をもつY氏への特定看護師 (平成23年度厚生労働省特定看護師 (仮称) 業務施行事業により、導入された事業対象看護師) の介入を通して、介護老人保健施設での特定看護師の役割を考察する。Y氏は特定看護師受け持ち前の2年間に5回の入退院を繰り返していた虚弱高齢者である。グリコヘモグロビン(HbA1c)7%、空腹時血糖値(FBS)150〜200 mg/dlと高血糖であったY氏に定期的な健康評価を行い、医師の包括的指示下で必要時にタイムリーな薬剤変更と栄養調整を行った。Y氏は介入から2年間、病状の変化はあるが入院に至らずに経過している。特定看護師の日常的な健康評価、異常の早期発見、多職種とのチーム連携が入所者の入院を防いだと考える。特定看護師の導入は介護老人保健施設の高齢者の健康管理を強化すると考える。

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© 2013 看護科学研究編集委員会
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