岩礁海岸におけるイソヒヨドリMonticola solitariusの採食生態を明らかにするため,新潟県の海岸で本種の採食行動を調査した.イソヒヨドリは岩礁だけでなく隣接する砂浜,草地,森林といった様々な環境で採食を行なった.しかし,どの環境でも採食に主に利用していたのは開放地の地表であった.また,餌生物は3 mm未満の小動物が多かった.これらのことから岩礁海岸でのイソヒヨドリの採食生態は開放地の地表で小動物を摘み取るジェネラリストであることが示された.そして岩礁海岸でのイソヒヨドリのこのような採食生態は,内陸都市での採食生態とも合致した.