日本鳥学会誌
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アオサギの嘴峰長の齢による差と嘴峰長を用いた餌の大きさ判定法
前川 聡佐原 雄二
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1996 年 45 巻 3 号 p. 183-186

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抄録

鳥類の場合,その摂取エサ量を嘴峰長との相対サイズから評価する方法があり,この方法はサギ類などでも多く用いられている.より正確な摂取量の評価には,嘴峰長の個体による差を把握する必要がある.日本におけるアオサギの嘴峰長の測定結果から,幼鳥は成鳥より有意に嘴峰長が短いことが判った.サギ類の成鳥と幼鳥との採餌行動を比較した研究では,齢による嘴峰長の差を考慮した例はないが,幼鳥の巣立ち後,数カ月間は嘴峰長の差に注意を払う必要があるだろう.

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