2014 年 14 巻 2 号 p. 1-16
日本の政策評価では、業績測定(評価方式としては実績評価)が中心的な手法となっており、プログラム評価(総合評価)の実施は少ない。本稿では米国の事例をもとに、業績測定を改善するためにプログラム評価をどのように併用できるか検討を行った。米国では、政府業績結果法近代化法(GPRAMA)に基づき、業績測定だけでは業績を正しく把握できないという認識のもと、プログラム評価が積極的に併用されている。具体的には、妥当性の高い指標設定、業績の分析、施策改善のための意思決定などにプログラム評価が利用されている。
日本の政策評価では、指標設定の困難性や評価結果が利用されていない等の問題が指摘されるが、プログラム評価によってそうした点の改善が期待できる。