2019 年 19 巻 3 号 p. 15-25
自治体評価の課題の1つであるとされている負担感に影響を及ぼしている要素としては、業務量の多さや類似の業務が複数存在すること、評価結果が利用されないことなどが指摘されている。本稿は社会心理学における態度研究に着目し、負担感に影響する新たな要素の1つとして自治体評価に対するイメージが関係していると仮定した。その上で、自治体評価に対するプラス・マイナスのイメージと、そのイメージを表す漢字1文字、その漢字を選択した理由を尋ねるというアンケート調査を実施した。その結果、政策評価に対するマイナスのイメージと負担感は関係していることが明らかになった。また、イメージがプラスであるかマイナスであるかに関わらず、挙げられた漢字は「改」や「難」が最も多く、自治体評価は改善のために実施するもの、難しいものと認識している職員が多いことが明らかになった。