2022 年 22 巻 2 号 p. 69-82
効果的・普遍的なプログラムモデルの構築とその実施・普及に有効なプログラム評価・開発のアプローチ法として実践家参画型エンパワメント評価がある。この取組みの推進には実践家及び組織の評価キャパシティ形成が欠かせない。そこで本稿では2つの事例をもとに、評価キャパシティ形成を支える「EBP効果モデル」技術支援センターの意義と役割を検討した。
その結果、評価キャパシティ形成のアウトカムには実践家及び組織レベルの変化があること、その先には、サービス・アウトカムや利用者アウトカムの向上もあること、そのために「EBP効果モデル」技術支援センターは、①協働による効果モデル開発の取組み、②アセスメントと評価キャパシティ形成のための計画策定、③具体的な支援メニュー(トレーニング・コンサルテーション・見学等の機会)提供、④ネットワーキングを行うことが有効であると考察された。