抄録
本稿は、「プログラム・セオリー評価」の視点に基づき、わが国の国際協力評価と政策評価についてプログラム・セオリーに焦点を当て考察を試みる。わが国の国際協力評価及び政策評価は実務経験を踏まえ実践的な手法として発展してきた経緯があり、プログラム・セオリーを必ずしも明確に提示しえていない。その結果として評価の有効性はそがれることになる。こうした状況を考慮すれば、国際協力評価及び政策評価の効果をあげていくために、より明確な、より適切なプログラム・セオリーの構築方法に注力することは重要かつ不可欠な課題である。