2013 年 54 巻 2 号 論文ID: jjom.H24-11
チェルノブイリ事故以後から富士山において実施している野生きのこを指標とした放射性セシウムに関するモニタリングの結果を報告した.福島事故以前には,高海抜地域の野生きのこで放射性セシウム濃度が高く,福島事故以後には,低海抜地域の野生きのこで放射性セシウム濃度が高かった.また,富士山の野生きのこに含まれる Cs-137濃度に対するチェルノブイリ事故の寄与率と福島事故の寄与率を計算し,前者(17%)に比べて後者(73%)が高い数値であることを示した.