日本菌学会会報
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論文
本州の海浜より新たに発見されたスナハマガマノホタケ Typhula maritima
糟谷 大河下保 有紀子下保 敏和下保 晴稜保坂 健太郎
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2016 年 57 巻 2 号 p. 85-91

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抄録

本州より初めて発見された海浜生の担子菌類であるスナハマガマノホタケ Typhula maritima について,形態的特徴の記載と図を添えて報告した.本菌は新潟県,富山県および石川県の海浜のケカモノハシ Ischaemum anthephoroides およびチガヤ Imperata cylindrica 群集付近で採集された.核rDNA のITS 領域を 用いた分子系統解析の結果,日本 (本州および北海道) 産のスナハマガマノホ タケは最節約法のブートストラップ値で強く支持される単系統群を形成した.これらの結果は,スナハマガマノホタケの海水に浮く菌核が海流によって長距離分散するという考えを支持している.

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© 2016 日本菌学会
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