日本菌学会会報
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短報
シイタケ菌糸体の−20℃凍結保存における高濃度糖水溶液と寒天培地の影響
富樫 巌大谷 和也安東 敬史細川 芽衣曽我 瞳幸田 有以
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2016 年 57 巻 2 号 p. 93-98

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抄録

グルコースやマルトースの40% (w/w) 水溶液などを凍結保護液とし,シイタケ 6 菌株の−20°C での凍結保存の検討,保存種菌の差異 (寒天培地を含む菌体ディスク,菌糸のみの菌体ペレット) の影響評価を行った.その結果,供試菌株 ANCT-05072 で菌体ディスクとマルトースの組合せが優れ,生存率100%が維持された凍結保存期間が8 週間に達した.菌体ペレットでは生存率100%に至らず,菌株・保存用種菌における寒天培地の有無・糖液 (種類と濃度) の組合せが保存菌株の生存率と生存期間を支配すること分かった.

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© 2016 日本菌学会
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