日本口腔顔面痛学会雑誌
Online ISSN : 1882-9333
Print ISSN : 1883-308X
ISSN-L : 1883-308X
原著論文
星状神経節近傍への低出力半導体レーザー照射による頬部血流量と表面温の変化
—星状神経節ブロックとの比較—
下坂 典立神山 裕名大久保 昌和石井 智浩内田 貴之成田 紀之和気 裕之小見山 道牧山 康秀渋谷 鑛
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 12 巻 1 号 p. 19-24

詳細
抄録

目的:低出力レーザー光処理(low-level laser treatment:LLLT)の星状神経節近傍照射(stellate ganglion area irradiation:SGR)による,頬部の血流量と表面温度の変化を星状神経節ブロック(stellate ganglion block:SGB)の効果と比較検討した.
方法:対象は健康成人ボランティア21名とした.LLLTのSGRはLumix2を用い,904〜910nmの波長,最大出力45W,平均出力0.3W,照射時間30分,総エネルギー486Jの条件で右側第6頸椎横突起部に皮膚上から照射した.SGBは右側第6頸椎横突起に1%メピバカイン塩酸塩6mlの投与で行った.LLLTのSGRおよびSGB前の5分間の血流量の平均をベースラインとし,処置後5分間ごとの平均値を測定した.表面温度は,処置前をベースラインとし,処置後5分ごとに30分まで測定した.コントロールは同ボランティアで,照射部位にアタッチメントを接触させるのみで同条件下に血流量および表面温を測定した.
結果:健康成人ボランティアへのLLLTのSGRは,有意な頰部血流量増加および表面温上昇をもたらした.LLLTのSGRに比べてSGBは,25分後から血流量の有意な増加と10分後から表面温度を有意に上昇させた.
結論:LLLTのSGRはSGBと比較すると効果が弱いものの,一定の効果が認められたことから,SGBによる副作用を避ける必要のある患者には積極的に行うことを推奨したい.

著者関連情報
© 2019 日本口腔顔面痛学会
前の記事 次の記事
feedback
Top