抄録
腰椎穿刺や骨髄穿刺などの検査時の疼痛緩和ケアや麻酔管理, 病児への説明について, 小児癌白血病研究グループ所属の22施設の小児血液担当医にアンケート調査を行った.腰椎穿刺の際, 3歳の幼児に対し15施設 (68.2%) の小児科医は全身麻酔下で検査を施行し, 無麻酔は2施設 (9.1%) であった.一方, 14歳児の腰椎穿刺では, 局所麻酔が22施設中9施設 (40.9%) あり, 無麻酔も7施設 (31.8%) あった.骨髄穿刺の際には, 16施設の医師が3歳児に対し全身麻酔下で検査を行っていたが, 14歳児に対しては15施設が局所麻酔下で行っていた.検査中, 検査後覚醒までの管理も施設によりさまざまで, 11施設では患児家族も覚醒までの患児の管理に参加していた.検査に関する事前説明は14歳児には全施設でなされていたが, 5歳の幼児に対しては8施設で本人へ説明されていなかった.今後, 検査時の疼痛緩和ケア・ガイドラインの検討が必要である.