日本小児血液学会雑誌
Online ISSN : 1884-4723
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小児骨髄移植における無菌管理
福田 稔堀部 敬三小島 勢二松山 孝治
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1988 年 2 巻 1 号 p. 20-24

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抄録
骨髄移植患児22例に対し, 完全無菌管理を行った.内服の抗菌剤を確実に投与するため, 全例に胃チューブを挿入し, 約1ヵ月間留置した.胃チューブの機械的刺激による出血, 穿孔などのトラブルは起きなかった.患児の細菌検査では咽頭において, 緑膿菌およびカンジダの検出率の増加が発熱とともにみられた.5例に緑膿菌または黄色ブドウ球菌による口腔内感染症が発生したことから, 胃チューブから内服の抗菌剤を投与する場合, 口腔内の無菌化をさらに強化する必要があると考えられる.
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