小児major ABO不適合骨髄移植8例に対して, 血液成分分離装置HM 30 (HV50) とヒドロキシエチルデンプンによる比重沈降法を併用して採取骨髄液からの赤血球除去処理を行った.1例において軽度ヘモグロビン尿を認めた以外, 骨髄液輸注による副作用はおこらなかった.赤血球系の回復期においても臨床的に問題となる溶血はおこらなかった.全例に生着がみられたが, 移植前の抗A抗B凝集素価が高かった1例で赤血球系の回復が著明に遅延した.小児minor ABO不適合骨髄移植3例に対して, 遠心分離法により採取骨髄液からの血漿除去処理を行った.安全に骨髄液輸注を行うことができ, 以後も溶血はおこらなかった.