日本小児血液学会雑誌
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細胞組織化学, 細胞表面形質でリンパ球系と骨髄球系の形質を示したPh1染色体陽性急性白血病の1小児例
青木 智寿西田 勝河 敬世勇村 啓子
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1990 年 4 巻 2 号 p. 192-196

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抄録
リンパ系, 骨髄系両方の形質を示したPh1染色体陽性急性白血病の1例を報告した.症例は12歳男児, 末稍白血球数33.4×104/cmm, 白血病細胞71%, 骨髄では白血病細胞71.8%, FAB分類M2, ミエロペルオキシダーゼ染色陽性, 染色体分析は治療前Ph1染色体陽性, 寛解後は陰性となった.細胞表面形質ではIa, CD19 (B4), CD10 (CALLA), CD33 (My9) それぞれ陽性, フローサイトメトリーによる二重染色で同一芽球でJ5, My9が陽性であった.免疫グロブリンの遺伝子分析ではJHに1本の再構成バンドが認められた.本例はmixed lineage leukemia (hybrid leukemia) のbiphenotypic leukemiaと思われる.腫瘍細胞起源はリンパ球, 骨髄球いずれにも分化能を有する多能性造血幹細胞レベルでの腫瘍化の可能性が考えられる.
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