日本小児血液学会雑誌
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大量γ-グロブリン反復投与 (1g/kg/月) による慢性特発性血小板減少性紫斑病の治療
藤枝 幹也脇口 宏久川 浩章野村 伊知郎久保田 晴郎島内 泰宏友田 隆士倉繁 隆信
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1990 年 4 巻 2 号 p. 197-202

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抄録
3例の慢性特発性血小板減少性紫斑病 (ITP) に対し, γ-グロブリン (γ-G1) 1g/kg/月の反復投与を試み, 2例で寛解導入に成功した.いずれも慢性ITP発病4-6年後に γ-Gl 1g/kg/月反復投与が開始され, 症例1 (女児) は5回投与後, 症例2 (女児) は6回投与後に寛解状態となった.症例1は1年後に再発したが, さらに1年後に再寛解に導入され, 症例2は2年間の寛解が持続している.症例3 (男児) はγ-Gl反復投与で出血傾向は改善したが, 血小板の増加は一過性で, 現在も治療中である.なお, 3症例全例に Platelet associated IgG (PAIgG) 値, natural killer (NK), lymphokine activated killer (LAK) 活性の改善, 正常化が認められたが, 症例3のNK, LAK活性の回復は一過性で, CD8+HLADR+高値と CD4/CD8比逆転が持続した.副作用は, 1例で頭痛が認められたが, γ-Gl中止により速やかに改善した.以上, 月1回の γ-Gl 19/kgの反復投与は, 速効性であることに加え, 免疫異常の是正も可能であることから, 難治性の慢性 ITPに有効な治療法と考えられた.
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