日本小児血液学会雑誌
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小児癌患児らに用いた完全埋め込み型中心静脈カテーテルの留置中合併症に関する検討
森本 克細谷 亮太西村 昂三安井 正人岩間 直海老原 康博山川 玉蘭松藤 凡横山 穰太郎
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1992 年 6 巻 2 号 p. 104-108

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抄録

約2年間にわたり, 小児癌患児を中心に埋め込み型中心静脈カテーテルを使用したので, この間の合併症について報告する.対象患児は急性白血病15例, 固形腫瘍5例, 脳腫瘍1例, 先天性ネフローゼ症候群1例の22例であり, 延べ24回留置した.留置中の合併症は感染46%, dislodging 38%, 閉鎖29%であった.合併症による抜去は24例中7例 (29%) であり, その多くは2歳以下の幼少児であった.抜去した原因はカテーテル敗血症や留置部皮膚の感染, 肥満による穿刺困難, カテーテル先端の迷入, および, 埋め込み部分の穿通であった.本カテーテルは小児癌などの長期間点滴を必要とする患児にとって非常に有用ではあるが, その使用には十分注意しなければならないと思われる.

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