日本小児血液学会雑誌
Online ISSN : 1884-4723
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小児進行横紋筋肉腫に対する多回自家末梢血幹細胞移植術
清水 隆史江口 春彦長田 陽一高橋 耕一稲田 浩子安藤 昭和末延 聡一
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1995 年 9 巻 6 号 p. 404-408

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抄録
我々は, 進行横紋筋肉腫で集学的治療が十分に行えない3症例と再発例の1症例に, 多回PBSCTを施行したので報告する.強化療法はpulse VAC, new Al療法を交互に6-7クール施行し, その後にPBSCTを設定した.移植後の造血能の回復はいずれも速やかであり, regimen related toxicityも軽微であった.転帰は2例が再発したが, 手術・放射線療法が行えなかった心臓原発症例と再発症例は, 現在無病気寛解生存中である.多回PBSCTは厳重な無菌管理を必要とせず施行可能な治療法であり, 集学的治療の一環として行うことより, 進行横紋筋肉腫に対し有効な手法と考える.
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