薬学教育
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誌上シンポジウム:研究実践できる薬剤師を養成するために必要な教育
保険薬局での研究・学術活動への支援体制について
長谷川 佳孝
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2026 年 10 巻 論文ID: e10020

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抄録

薬局薬剤師が地域医療における重要な役割を果たすためには,臨床研究を通じたエビデンス発信が不可欠である.しかし,学術的アウトプットは極めて限定的であり,時間的制約や研究スキルの不足など多層的な障害が存在する.当社グループが構築した学術活動支援体制は,「学術教育の推進」「質の高い学術アウトプットの発信」「店舗で実践する新規プラットフォームの開発」の3つの施策から構成されている.入社3年目研修では2021年~2024年に1,758名のうち264名が一次審査を通過し84名が学会発表に至った.2013年~2025年に576件の学会発表,2022年~2025年に22件の論文採択を支援している.薬局間情報共有書や医薬品副作用データベース(JADER)活用など実践的な取り組みも進行中である.組織的かつ体系的な学術活動支援体制が,薬局薬剤師の職能向上と地域医療への貢献を実現するための有効な方策であることを示唆している.

Abstract

Community pharmacists play an essential role in providing evidence-based pharmaceutical care in regional healthcare systems. However, their academic outputs remain extremely limited, with barriers such as time constraints, insufficient research skills, and difficulty in obtaining research data severely limiting their abilities to conduct clinical research. Herein, we describe an academic activity support system for research developed by our pharmaceutical group. The system comprises three main strategies: the promotion of academic education, dissemination of high-quality academic outputs, and development of novel practice-based platforms. Of the 1,758 participants enrolled in the entry-level 3-year research training program from 2021 to 2024, 264 passed the primary review and 84 presented their research work at conferences. Our organization supported 576 conference presentations from 2013 to 2025 and 22 journal article acceptances from 2022 to 2025. Practical initiatives, such as inter-pharmacy information sharing for regional healthcare coordination and adverse event surveillance using the JADER database, are underway. These examples demonstrate that systematic and organizational academic activity support for research is an effective strategy for improving the competency of pharmacists and promoting their contributions to community healthcare.

 はじめに

地域包括ケアシステムの構築に伴い,地域住民と密接に関わる薬局薬剤師の役割は大きく変化している1).健康維持から介護まで,対人業務を中心とした薬剤師の関与が求められるようになり,その重要性はますます高まっている2).このような背景の下,薬局薬剤師には,臨床現場での疑問や課題を解決するための調査・研究に取り組む姿勢が期待される3,4).同時に,研究から得られた知見を医療関係者に還元し,地域住民の健康維持および安全で効果的な外来薬物療法の実現に貢献することが,薬局薬剤師の重要な責務である.しかし,現状として薬局薬剤師による学術的アウトプットは極めて限定的である.この課題を解決するためには,「研究文化の醸成」および「支援体制の構築」が不可欠である.そこで本稿では,これらの課題に対応すべく当社グループが構築してきた学術活動支援体制について述べ,今後の展望を示す.

 薬局薬剤師の研究実施における課題

実臨床における薬物治療のエビデンス発信は,薬局薬剤師が担うべき重要な職能である.しかしながら,臨床研究を実施できる薬局薬剤師の数は限定的であり,研究成果が得られたとしても,その検証や十分なエビデンスの蓄積が進まず,現場への普及が進んでいない.2011年時点での調査では,医学・歯学・薬学関連の原著論文2,054,201件中,薬局薬剤師によるものはわずか587件(0.03%)に過ぎない5).一方,薬剤師の就業地別分布をみると,薬剤師届出数(2020年12月31日現在)321,982人のうち,薬局薬剤師が58.7%(188,982人)を占めているにもかかわらず6),学術アウトプットが絶対的に不足している.このギャップは,薬局薬剤師が研究実施に直面する構造的な課題を示唆している.薬局薬剤師が臨床研究の実施に対して課題と感じる要因としては,以下が考えられる.

1)調剤,服薬指導,患者対応などの日常業務に追われ,研究に充てる時間の確保が困難であること

2)研究に必要なデータを得ることが難しいこと

3)臨床研究方法論の教育不足により,研究方法論や統計学などの必要なスキルや経験が少ないこと

4)研究を実施するための設備やリソースが不足し,研究環境が不適切であること

5)初めて研究に取り組む薬剤師にとって,プロトコル作成から倫理審査申請までのプロセスが煩雑であること

これらの多層的かつ複合的な課題の解決に向けて,当社グループでは組織的かつ体系的な支援体制を構築してきた.

 学術活動支援体制の基本的な考え方―学術サイクルの概念―

当社グループでは,学術活動を一つのサイクルとして捉えている(図1).すなわち,臨床疑問・業務課題の抽出に始まり,論理的思考の展開,データ収集・分析を経て,学術的アウトプット(学会発表・論文投稿)に至り,最終的に研究結果を臨床的実践にフィードバックさせるという一連のプロセスを想定している.このサイクルを通じて,医療の質,患者満足度,業務効率,医療安全の向上に寄与することを目指している.

図1

学術サイクルの概念

具体的には,日常業務のなかで生じた臨床疑問を系統的に解決することにより,個々の薬剤師の臨床能力が向上する.その結果として得られた知見は,学会発表や論文投稿を通じて社会に還元される.さらに,検証されたエビデンスを店舗での実践にフィードバックさせることで,薬局全体の学術的基盤が強化され,地域の医療提供体制への貢献へとつながる.当社グループの支援体制は,この学術サイクルの各段階において,薬局薬剤師が直面する前述の多層的な障害を解決し,全ての段階を円滑に進めるために設計されている.

この学術サイクルを通じて,以下のような多面的な効果が期待できる.

1)臨床研究から得られた知見が実臨床に適用されることで,医療の標準化と質の向上が実現される.同時に,根拠に基づいた丁寧な患者説明は,患者満足度の向上およびアドヒアランス改善に直結する.

2)エビデンスに基づくプログラム(例えば,JADERデータベースを活用した副作用早期発見プログラム)の実践により,有害事象の予防などの医療安全に直結する効果がもたらされる.

3)科学的根拠に基づいた業務改善により課題が可視化され,効果的な改善策の立案・実践を通じて,業務プロセスが最適化される.

学術活動を大切にする組織文化の醸成は,スタッフのモチベーション向上と組織の一体感をもたらす.学術メンター制度や学会発表の機会提供を通じて,スタッフが自らの成長を実感でき,組織への帰属意識が高まると考える.

 支援体制の3つの施策

当社グループの学術活動支援体制は,以下の3つの柱から構成されている.

施策1:学術教育の推進(論理的課題解決能力を有する人材育成)

施策2:質の高い学術アウトプットの発信

施策3:店舗で実践する新規プラットフォームの開発

これらの施策は,前述の学術サイクルの各段階に対応し,薬局薬剤師が直面する多層的な障害を段階的に解決することを目的としている.以下,各施策について述べる.

1. 学術教育の推進(論理的課題解決能力を有する人材育成)

当社グループでは,入社3年目研修研究課題,1対1研究サポート体制,学術メンター制度,および自己啓発資料の拡充を通じて,薬局薬剤師の研究実施に必要なスキルと経験を段階的に習得させる体制を構築している.具体的には,これらの教育プログラムにより,時間的制約や研究スキルの不足といった障害を軽減し,薬剤師が自立的に臨床疑問の解決に取り組める環境を整備することを目指している.

1) 入社3年目研修研究課題

当社グループでは,新卒入社3年目の全社員を対象に,日常業務で感じた疑問を探求する研究テーマの立案および研究計画の構築を目的とした研修を実施している.本プログラムの目的は,全社員に論理的思考に基づいた課題解決の手法を習得させ,段階的な思考プロセスを通じて臨床疑問を自ら発見し,それを科学的に解決するための基本的方法論を身につけさせることである.これにより,将来的な研究活動への確かな基礎が築かれるのである.

研修受講者は,以下の4つの設問に回答することで,臨床疑問を論理的に整理し,研究の基本的思考プロセスを習得する.

Q1:医療や健康などに関する業務について疑問に思っていること

Q2:その臨床疑問を解決する手段

Q3:臨床疑問の解明が貢献する内容

Q4:その他の興味を持った内容,疑問点など

これらの回答のすべてを学術課スタッフが確認し,研究実施に値する臨床疑問の選別を一次審査として実施する.一次審査を通過した研修受講者は,学術課による1対1の研究サポート体制のもとでプロトコルを作成し,倫理審査等を経て研究実施,学会発表に至る.

参考実績として,2021年から2024年までの4年間では,合計1,758名が研修を受講した.うち264名(15.0%)が一次審査を通過し,84名(4.8%)が学会発表を実施した.特に2024年には503名の研修受講者に対して97名(19.3%)が一次審査を通過し,34名(6.8%)が学会発表を実施しており,一次審査通過率および学会発表率が着実に増加している傾向が認められる.

2) 1対1研究サポート体制

学術研究の実施には,計画立案から発表まで,継続的で個別的なサポートが不可欠である.当社グループでは,2年間にわたるスケジュールを組み,各研究に対して担当の学術課スタッフを設定することで,1対1体制にて研究サポートを実践している.このサポート体制により,研究経験の有無を問わず,すべてのスタッフが着実に研究を進められる環境が整備される.個別の相談対応を通じて,研究計画の妥当性確認,データ収集・分析方法の指導,倫理審査書類作成の支援など,研究の各段階における具体的な問題解決を行う.このような段階的かつ包括的なサポートにより,薬局薬剤師が直面する研究スキルの不足や適切な研究環境の整備といった障害を実質的に軽減し,研究完遂への道を確保する.

3) 学術メンター制度

先述の直接的な学術課スタッフによるサポート体制のみならず,双方向的な学習プロセスを通じた人材育成を戦略的に推進するため,階層的メンター制度を導入している.現在進行中の第一層では,研究経験を有する店舗所属スタッフが新規の研究者に対して実践的指導と助言を行う学術メンター制度を展開しており,暗黙的知識の伝承を促進している.メンターとメンティ間の相互作用を通じて,臨床研究の方法論から倫理的配慮に至るまで,包括的な研究素養が醸成される.

今後の計画として,第二層ではメンター機能の標準化と高度化を推進するために,学術メンターに対して組織的な学術研修を実施する上級学術メンター育成プログラムの構築を予定している.より豊富な研究経験と実績を有する上級メンターを育成し,上級メンターが学術メンターの指導・育成を担当することで,組織内における知識伝承の質的向上が期待されるとともに,上級メンター自身の教育能力向上も図られる.

この多層的な人材育成体制の構築を通じて,個別メンバーの自立的な学術活動を促進しながら,組織全体における学術的力量の均質的向上を実現することが可能となり,薬局薬剤師による臨床研究の継続的な推進と質的向上につながると考えられる.

4) 自己啓発資料の充実化

学術活動の経験が浅いスタッフでも,研究を開始するために必要となる最低限の知識を習得できるよう,当社グループは「学会スターターパック」を展開している.提供される資料には,保険薬局で実施しやすい「アンケート調査」に関する手引き,統計処理の基礎知識,研究プロトコル・アンケート用紙の様式および見本が含まれる.

これらの資料により,研究経験の有無を問わず,初心者でも研究計画の立案からアンケート調査の実施,データ分析,結果の可視化まで,一連のプロセスを自力で遂行することが可能となるのである.今後も,データベース解析や症例報告などのコンテンツ充実を計画しており,より多くのスタッフが多様な研究手法にアクセスできる環境整備を推進する予定である.

2. 質の高い学術アウトプットの発信

当社グループでは,スタッフの個々の研究成果を検証し,エビデンスとしての発信と蓄積を支援することで,薬局薬剤師による学術的アウトプットの質と量の向上を図っている.具体的には,学術課による直接的指導とともに,倫理審査委員会による厳格な審査体制の運用,および社内イベント「AINイノベーティブカンファレンス」などの学術知識習得と発表経験の獲得に向けたプラットフォームの提供を通じて,研究成果の学会発表・論文投稿を促進している.

1) 学会発表の支援

当社グループは,2013年1月から2025年7月では576件のスタッフによる学会発表・シンポジウムを支援してきた.この実績は,継続的で組織的な学術活動支援の成果を示唆するものであり,薬局薬剤師の学術的貢献の可視化につながる.学会発表を通じて,薬局で実施された臨床研究の成果が社会に公開されることで,薬局薬剤師の職能に対する客観的評価が進展し,地域の医療機関や関連職種との信頼関係構築に寄与するものと考えられる.また,学会での質疑応答や意見交換を通じて,研究内容の改善点が指摘され,その後の論文投稿へと発展するケースもみられる.このように,学会発表は単なる成果の報告にとどまらず,研究の質的向上を促進するプラットフォームとしての機能を果たしている.

2) 論文投稿への昇華

学会発表から論文化への昇華は,研究の質的深化と薬局薬剤師の職能評価の向上に直結している.当社グループでは,2022年から2025年までにスタッフが筆頭著者の論文22件の採択を支援しており,そのうち英文論文は5件であった.論文化による学術的アウトプットの増加は,将来的な薬剤師職能の客観的評価に寄与するものと考えられる.具体例として,薬局薬剤師のかかりつけ機能発揮が患者の医療アウトカムに与える影響については,十分なエビデンスが蓄積されていない.そこで当社グループでは,かかりつけ機能がスタチン,高血圧治療薬,糖尿病治療薬など様々な薬剤の服用継続に及ぼす影響に関する匿名加工済み調剤レセプトデータ解析を実施し,論文として発表した7–9).その結果,各薬剤の服薬継続日数は,かかりつけ機能を発揮した群の方が対照群よりも長く,服薬継続率も有意に高いことが示された.したがって,かかりつけ機能の発揮は複数の薬剤における服薬継続に貢献する可能性が示唆された.

これらの研究成果は,複数査読プロセスを有する学会誌へ論文投稿することにより研究の信頼性が検証され,得られたエビデンスの臨床応用における信頼度が高まる.この過程を通じて,地域の医療現場における薬局薬剤師の役割拡大が実現されるものと考えられる.

3) 倫理審査体制の整備

質の高い学術活動を推進するためには,適切な倫理審査体制が不可欠である.当社グループは,研究の質と倫理性を確保するため,2018年に「アイングループ研究倫理審査委員会」を設立し,文部科学省・厚生労働省・経済産業省の『人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針』(令和3年)に準拠した体制として運営している.当社グループのスタッフが実施するすべての研究は,本委員会で適切に審査される.2020年4月から2025年4月までの審査実績は年平均40件を超えており,組織内における研究活動の継続的実施と安定した倫理的評価体制の整備が示唆されている.

さらに,倫理委員会の下部組織として,大学や医療機関などの外部機関との共同研究等について精査し,当社グループの協力体制について検討・決定する「共同研究検討委員会」を設置している.開催実績として,2019年8月27日から2025年8月1日までの間に51回の開催があり,107件の共同研究について検討・決定がなされている.このような多層的な倫理審査体制を通じて,薬局薬剤師の研究実施時における倫理的課題に適切に対応し,外部の倫理審査体制の複雑性という障害を軽減している.

4) AINイノベーティブカンファレンスの開催

当社グループの学術活動を集約し,スタッフ間で知見を共有するため,毎年「AINイノベーティブカンファレンス」を開催している.本カンファレンスは,薬局薬剤師が実施した研究の発表の場であるとともに,学習と交流の場として機能している.主要な企画内容として,外部講師を招聘しての特別講演やシンポジウム,既発表研究のポスター発表,専門薬剤師等による公開討論会(Meet the Expert),研究活動に向けた教育講演,未発表研究の口頭発表・公開ディスカッション(チャレンジ演題),およびスタッフ企画によるシンポジウムが実施されている.第3回大会から導入した「学会発表チャレンジ演題」は,未発表の研究成果について,審査員と公開で討論する場を設けるもので,若手研究者の育成と学術水準の向上に重要な役割を果たしている.

WEB開催への移行に伴い,参加者数が大幅に増加している.第1回大会の現地開催時は540名であったが,2025年の第6回大会では2,556名の参加者を記録した.このような参加者数の増加は,薬局薬剤師を中心とした学術活動への関心の高まりを示すとともに,本カンファレンスが当社グループにおける学術文化の醸成に重要な役割を果たしていることを示唆している.

3. 店舗で実践する新規プラットフォームの開発

学術サイクルの主目標の一つは,学会発表や論文で検証されたエビデンスを実臨床に適用する仕組みを構築し,地域医療への実質的な貢献を実現することである.本節では,「臨床疑問の抽出」から「学会発表」「論文投稿」を経て「店舗での実践」に至った一学術サイクルの具体例として,「薬局間情報共有書による地域医療連携」および「JADERデータベースを活用した副作用早期発見プログラム」を紹介する.

1) 薬局間情報共有書による地域医療連携

患者がやむを得ない事情により転院を余儀なくされた場合,これまで患者を管理していた保険薬局から転院先の医療機関に対応する保険薬局への円滑な情報引継ぎが重要である.薬局間情報共有書は,このような転院に伴う薬局変更時に,患者の薬物治療歴,服薬状況,副作用歴等の重要な情報を転院先の保険薬局に確実に伝達するためのツールとして開発された(図2).

図2

薬局間情報共有書による地域医療連携

当社グループの保険薬局において本ツールの活用を進めた結果,2025年6月30日時点で5店舗において84件の情報提供実績を得ている.これにより,患者が転院に伴い薬局を変更する際も情報が共有され,転院先の薬局における継続的で安全な薬学管理に寄与した.薬局間の情報共有を通じた連携強化により,患者の医療安全の確保と薬学管理の質的向上が期待される.本取り組みは学会発表2件および薬系学会誌への掲載といった学術成果にも結実しており,薬局薬剤師による地域医療への具体的な貢献を示す事例となった10).

2) 副作用の早期発見・早期対応に向けた標準化手法の考案

当社グループでは,PMDAが公開している医薬品副作用データベース(Japanese Adverse Drug Event Report database; JADER)を活用し,薬剤師による介入プログラムの作成に取り組んでいる11).副作用が起こりやすい時期や患者特性を把握し,服薬フォローアップ時期や服薬指導時の確認事項等を整理した介入プログラムを作成することで,医療の質および安全性の向上が期待される.現在,本取り組みはパイロット段階からの脱却を図り,全国への展開を視野に入れた段階への移行が進められている.

 おわりに

薬局薬剤師が地域医療における重要な役割を果たすためには,臨床研究を通じたエビデンス発信が不可欠である.当社グループでは,「学術教育の推進」「質の高い学術アウトプットの発信」「店舗で実践する新規プラットフォームの開発」の3つの施策から成る体系的かつ組織的な学術活動支援体制を構築してきた.本支援体制の根底にあるのは,個々の薬局薬剤師の臨床疑問が,組織的なサポートを通じて科学的知見へと昇華し,それが再び地域医療の実践へと還元されるという学術サイクルの実現である.このサイクルが継続的に機能することで,薬局薬剤師の職能が客観的に評価され,地域医療システムにおける位置付けが確立されるものと考える.

薬局薬剤師は,臨床研究を通じて,地域住民のライフステージすべてに対して医療貢献できる重要な職業である.今後も,本学術活動支援体制をさらに充実させ,薬局薬剤師が自立的に研究に取り組める環境を継続的に整備することで,地域医療システムの中核を担う医療従事者としての薬局薬剤師の確立を目指していく.

発表内容に関連し,開示すべき利益相反はない.

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