薬学統計学の講義にて「内容理解」と「PC演習」の2項目についてルーブリックを作成し,learning management system(Moodle)上で,各講義終了後の学生自己評価に使用した.また,学内授業評価アンケートと同じ内容についてもMoodleのフィードバックにて回収した.自己評価ルーブリックの単純集計では,ソフトウェア使用の初回で「内容理解」「PC演習」の両者とも,他の回よりも低い傾向が認められた.これに主成分分析とクラスター分析を行ったところ,全ての自己評価は同方向のベクトルを示し,学生は評価の順に3グループに分類された.授業評価アンケートでは,「講義への集中度」「教員の講義能力」の2因子が抽出された.さらに,定期試験との関係を調べたところ,自己評価ルーブリックと試験成績の間に良好な相関が認められた.自己評価ルーブリックは,学習進捗を簡便に測定するのに有用と考えられた.