2021 年 5 巻 論文ID: 2020-057
2020年4月の緊急事態宣言の発出により,多くの大学で遠隔(オンライン)授業が実施されている.しかし,これまで対面型で実施してきた講義や演習・実習を遠隔型に移行する際には多くの課題が生じた.特に,医療系学部の場合は,将来,患者・生活者や他の医療従事者との関わりも極めて重要となるため,コミュニケーション能力を含めた臨床マインドの習得が必須である.摂南大学では,この臨床マインドの習得を目的に複数の科目を開講しているが,今年度はコロナ禍の対応として,完全遠隔型プログラムに改変し,目的とする臨床マインドの育成を試みた.その結果,Microsoft Teamsを用いることで,SGDによる討議は可能であったが,議論の内容としては対面型で実施した場合と比較して,内容の成熟度が浅いような印象を受けた.今後,本取り組みが臨床マインドの育成にどのように影響したのかについて検証する予定である.