2023 年 7 巻 論文ID: 2022-056
改訂薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠した実務実習では,新たに大学・薬局・病院の連携,8疾患の体験,体験型実習の実施およびルーブリック評価を行っている.そこで,指導薬剤師および実務実習生の実務実習の実態や取り組みの意識などを把握し,比較して違いを明らかにすることを目的に,2019年度および2020年度の岐阜薬科大学実務実習生受入れ施設の指導薬剤師および本学実務実習生を対象にアンケート調査を行った.大学と実習施設との連携に関しては,連携できていたとの回答が指導薬剤師に比して学生の方が有意に高かった.8疾患の体験については,病院実習では糖尿病以外で,薬局実習では感染症が,また体験型実習では,薬局の「在宅(訪問)医療・介護への参画」を除くすべての項目で,学生の方が体験できたとの回答が有意に高かった.今後両者の意識の差がなるべく小さくなり,より有意義な実務実習を行えるようにしていく必要がある.