日本公衆衛生看護学会誌
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研究
妊娠糖尿病と診断された女性が出産1年後のフォローアップ検診を受ける理由
伊藤 由紀恵巽 あさみ渡井 いずみ
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2022 年 11 巻 1 号 p. 2-10

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抄録

目的:妊娠糖尿病(gestational diabetes mellitus:以下,GDM)と診断された女性が出産1年後にフォローアップ検診を受診した理由を明らかにする.

方法:出産1年後のフォローアップ検診を受けたGDM既往女性を対象に半構成インタビューを実施し,質的帰納的に分析した.

結果:研究協力者は13名であった.分析の結果,18カテゴリが生成され,【将来糖尿病になりたくない】【産後も検査が続くことを理解している】【自分の生活習慣を見直す機会となる】【医師からの助言で安心したい】【周囲から検査を後押しされる】【子育て中でも安心して受診できる条件がそろっている】の6メインカテゴリが生成された.

考察:GDM既往女性は,医療者からの説明や子供を思いやる気持ちなどから糖尿病になりたくない気持ちを抱き,自分自身の健康のために産後も検査を継続していた.他者から検査を後押しされることや育児中でも安心して受診できる環境がそろっていることは継続受診に効果的であった.

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© 2022 日本公衆衛生看護学会
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