日本公衆衛生看護学会誌
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研究
地域への愛着につながる新任期保健師の経験
坂本 結大西 昭子野村 美紀髙藤 裕子
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2023 年 12 巻 1 号 p. 10-18

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抄録

目的:地域への愛着につながる新任期保健師の経験を明らかにする.

方法:市町村に勤務する新任期保健師12名を参加者とし,半構造化面接法により得られたデータを質的帰納的に分析した.

結果:地域への愛着につながる新任期保健師の経験として,【日常的に地域へ出向いた】【地域のことを理解した】【地域を思う人々とともに活動した】【住民とのつながりを実感した】【地域の理想の姿を思い描いた】【自分の地域を受けもってPDCAを展開した】【住民の健康づくりに貢献できたと実感した】【地域のことを考える時間をもった】の8つのカテゴリーが抽出された.

考察:本研究で明らかとなった8つのカテゴリーは,新任期保健師の地域への愛着の形成と強化につながっていくと考える.これらの経験を,新任期に安心して積み重ねていくことができるような支援体制の構築が必要であると示唆された.

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© 2023 日本公衆衛生看護学会
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