目的:本研究は,都市部に在住する中壮年期男性が捉える今の近隣とのつきあいの認識を明らかにすることを目的とする.
方法:研究デザインは質的記述的研究とし,区役所に勤務する50~64歳の男性15名を対象に半構造化面接を実施した.
結果:都市部に在住する中壮年期男性の近隣とのつきあいの認識として,【一線を越えたくない】,【関係性はなかなか発展させづらい】,【互いを認識できる関係性はあった方がよい】,【関係作りにはきっかけがいる】,【現在や将来の生活を守りたい】,【トラブルを起こさず安心して暮らしたい】の6カテゴリー,《今と将来の生活のための潜在的な予防線》の1コアカテゴリーが抽出された.
考察:これからの近隣とのつきあいの促進について,中壮年期のうちから近隣の人と挨拶を行い,互いを認識する程度の緩いつながりが途切れない地域づくりを行っていくことの重要性が示唆された.