日本公衆衛生看護学会誌
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活動報告
市町村保健師活動の充実や能力向上に向けて開発した活動評価方法の評価と活用
―活動評価の試行に参加した保健師の意見調査より―
大井 靖子山田 洋子松下 光子
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2017 年 6 巻 3 号 p. 278-287

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抄録

【目的】開発した市町村保健師活動評価方法を試行し参加者の意見から本評価方法の意義と活用方法を検討する.

【方法】試行に参加した4市町村12名の保健師より本評価方法の意見,保健師としての能力向上に役立つか等を聴取し,意見内容の類似性に沿って分類整理した.

【結果】評価試行後の意見・感想は「事業の方向性・位置づけや保健師の考えが整理できた」「保健師自身が現状や目標を意識していないことに気づいた」等であった.保健師としての能力向上に役立つかについては「複数の保健師で話し合うことで複数の考えや視点に気づくことができる」「後輩保健師の考えや意見を確認できる」等の内容であった.

【考察】開発した評価方法は,保健師が活動の目的目標および自身の思考過程を認識し保健師間で共有することで,個々の保健師の能力向上につながっていた.活用に向けては管理的立場にある保健師が現場保健師の思考を整理する役割を担うことが重要である.

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