日本公衆衛生看護学会誌
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研究
「地域DOTSによる服薬療養支援を受ける結核患者の療養生活」概念の明確化
白谷 佳恵
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2018 年 7 巻 1 号 p. 13-22

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抄録

目的:DOTSによる服薬療養支援を受ける結核患者の療養生活の概念を明確化する.

方法:Rodgersの概念分析の枠組を参考として,地域DOTSを主体的に実施する機関の保健師8人から半構造化面接の協力を得て,語りの内容からカテゴリを抽出し構造的に概念を検討した.

結果:属性は,結核患者に対して実施されるDOTSによる服薬療養支援から影響を受ける療養生活の継続として捉えられ,3つのカテゴリにより説明された.先行要因は,DOTSによる服薬療養支援に際してのアセスメントの視点と重なるものであり,帰結では,結核患者の心理及び生活面の改善が導かれた.

考察:本概念のテーマは「治療の伴走者を得て完治にむけて走り続ける」として生成され,病を患う者とのヘルスケアパートナーシップの構築にも活用できる要素が含まれ,地域・公衆衛生看護学の発展に寄与できると考えられる.

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