日本公衆衛生看護学会誌
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研究
子育て中の母親の情報活用の実践力と小児救急医療受診の関連:3歳の子どもの母親を対象とした調査
中田 弥沙井上 幸子
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2020 年 9 巻 2 号 p. 91-100

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抄録

目的:子育て中の母親の情報活用の実践力と小児救急医療受診の関連を検討することを目的とした.

方法:A県内の3歳児健診を受診する母親615人を対象に情報活用の実践力,小児救急医療受診に関して,質問紙調査を実施した.情報活用の実践力を独立変数,小児救急医療受診を従属変数とし,基本属性,教育歴,子どもの出生順位等の変数で調整した重回帰分析を行った.

結果:615人に調査票を配布し405人から回収した.最終解析対象者数は360人であった.情報活用の実践力合計得点が小児救急医療受診に関連しているかについて分析を行った結果,合計得点,6つの下位尺度は,いずれも有意な関連はみられなかった.

考察:情報活用の実践力と小児救急医療受診の関連は明らかではなく,母親の不安や子どもの状態の判断,病気の対処方法に関する知識や経験など,本研究で検証していない他の要因が,小児救急医療受診につながっている可能性が考えられる.

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