日本植物病理学会報
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原著
ボスカリド耐性ナスすすかび病菌の発生とPCR-RFLPによる検出
岡田 知之下元 祥史
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2016 年 82 巻 2 号 p. 87-92

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抄録

2011年に高知県ナス圃場から単胞子分離されたすすかび病菌のボスカリドに対する感受性を薬剤添加培地にて調べたところ,EC50が16を超える菌株が25菌株中6菌株検出され,接種検定により耐性菌であることを確認した.それらはSdhB遺伝子に共通の遺伝子変異を持ち,この遺伝子変異はPCR-RFLP法で検出可能であった.ボスカリドと同じSDHI剤であるペンチオピラドは今回発生したボスカリド耐性菌に対し,生物検定で防除効果が認められ,交叉性を示さなかった.

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