抄録
1. α-ナフトール醋酸及び2-4-Dのタバコモザイク病の病徴發現に及ぼす影響に關して實驗を行つた。
2. ager plate 法により, これら兩植物ホルモンが N. glutinosa に於て, spot の發現を抑制することを認めた。
3. 植物ホルモンとバイラス搾汁の混合液の接種により, この兩藥劑は直接, バイラスに作用して, これを不活性化するものではないことを認めた。
4. 本實驗の結果より, これらの植物ホルモンは寄主體の細胞に作用し, バイラスに對する感受性が減少した爲, 病徴の發現が抑制されたものと思われるる。