1961 年 26 巻 3 号 p. 137-140
開花期の William Pitt の葉に, (a) 花に褪色型 breaking を示す罹病チュウリップ品種 Lincolnshire, (b) 増色型 breaking を示す罹病チュウリップ品種 Feu Brilliant, (c) 典型的 breaking を示す罹病チュウリップ William Pitt の各葉磨砕液を, カーボランダム法によつて接種した。翌年開花期の病徴は, 接種源としたチュウリップの breaking 型に関係なく, すべて William Pitt の典型的 breaking を示した。
この結果は, チュウリップ品種によつて異なる breaking 型はウイルスの種類 (または系統) によつて生じたものではなく, それぞれのチュウリップ品種のもつ遺伝的特性によるものであることを示唆する。