日本植物病理学会報
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非親和性疫病菌レースの感染によって惹き起こされたジャガイモ細胞の過敏感死に対する隣接健全細胞の役割
北沢 健治冨山 宏平
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1973 年 39 巻 2 号 p. 85-89

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抄録

厚さの異なったジャガイモ塊茎スライスの一側面に,ほぼ全面の細胞を侵す濃度の非親和性疫病菌レースの遊走子を接種した。スライスの厚さが薄いほど貫入から過敏感細胞死までに要する時間は延長し,隣接健全細胞が約10細胞層以下では感染を受けた細胞は死に難く,約30細胞層以上では細胞死の時間はほぼ一定である。
感染細胞の褐変は厚いスライスでは速やかに起こることから見て,隣接健全細胞は感染細胞の過敏感死に重要な役割を果し,かつまた死細胞への菌封入に必要とされる物質の供給についても,重要な役割を果すと結論された。

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