外国稲1,429品種,日本稲277品種を供試し,紋枯病斑の上位進展の速度ならびに最上位病斑高,病斑高率{(最上位病斑高/草丈)×100}および被害度(吉村の方式)との関係を検討した。7月15日紋枯病菌を株内に挿入接種, 9月1~6日に上位進展を調査した。外国稲,日本稲品種とも暦日上同一調査日における上位進展は早生>中生>晩生の傾向を示し,最上位病斑高より病斑高率を用いた方がより顕著な差がみられた。被害度と病斑高率との間にはY=1.62X-32.4 (Yは被害度, Xは病斑高率),病斑高率と最上位病斑高との間にはX=0.73Z-4.13 (Zは最上位病斑高)の関係が成り立つ。病斑高率および最上位病斑高から吉村の方式による被害度の推定が可能であり,本方式は吉村の被害度算定式よりもより簡便であり,能率的である。