日本植物病理学会報
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イネ紋枯病の病斑高率と発病株率による減収量の算出法
羽柴 輝良小池 賢治山田 昌雄
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1983 年 49 巻 2 号 p. 143-147

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抄録

病斑高率と発病株率の両者から,本病による減収量を算出する方法を検討した。全体の被害度(D)は病斑高率から求めた発病株の被害度,Y=1.62X-32.4(Xは最高病斑高率)に発病株率(A)を乗ずることによってD=(1.62X-32.4)・A/100として表わされる。一方,全体の被害度と精玄米重との間には被害度が1%増すごとに3.3m2当たり8.5gの減収が認められる。すなわち,3.3m2当たりの減収量(l)は被害度(D)に8.5gを乗ずることによって算出され,10a当たりの減収量(L)と最高病斑高率(X)および発病株率(A)の間にL=(41.3X-826.2)・A/1000kgの関係が成り立つ,この関係は北陸地域における過去5か年間の結果ともほぼ一致した。

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