日本植物病理学会報
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Pseudomonas syringae pathovarsにおけるpBPW1プラスミドの接合伝達及び複製,並びにpBPW1による抗原変異
佐藤 守西山 幸司Nickolas J. PANOPOULOS
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1985 年 51 巻 4 号 p. 426-434

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抄録
Pseudomonas syringae pv. tabaci BR2株のPBPW1プラスミドのP. syringae pv. mori, pv. atropurpurea, pv. tabaci, pv. eriobotryae, pv. glycineaにおける接合伝達能および複製能について調査した。pBPW1は供試菌株の約40%に,10-6∼100%の移行率で接合伝達され,かつ独立したレプリコンとして安定に維持された。また,これらの菌株は,pBPW1のドナー能力を発現し,10-6∼100%の伝達率を示した。他の菌株においては,pBPW1は明らかに受容菌に移行したが,複製はされなかった。この結果は,これらの菌株においてトランスポゾン導入のための自殺的キャリアとしてpBPW1を利用できることを示している。一つの例外を除いて,トランスコンジュガントの細菌学的性質は,その野生型と同一であった。例外は,pv. atropurpurea NIAES 1309株のトランスコンジュガントであったが,その菌株の大部分はキングB培地で凝集を起こし,かつ血清学的性質に変化が生じた。これらの事実は,pBPW1が細菌凝集および抗原変異に関与する遺伝子を有することを示唆している。しかし,その遺伝子の発現は,すべての宿主において起こるのではなく,その宿主の遺伝的背景に依存しているものと推察される。
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