日本植物病理学会報
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イネ葉鞘における病原性をなくしたイネいもち病菌の感染行動に及ぼす熱とシクロヘキシミド処理の影響
荒瀬 栄岡 敏明
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1985 年 51 巻 4 号 p. 490-493

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抄録
イネ品種新2号と愛知旭の葉鞘を接種前に55Cの温湯で10秒ないし15秒処理しておくと,病原性をなくしたイネいもち病菌長69-73と研62-78の侵入率と侵入菌糸の伸展度が増加した。さらに,多くの侵入菌糸は接種24時間後には第1次侵入細胞から隣接細胞に向って伸展していた。また,あらかじめシクロヘキシミド溶液で8時間処理したイネ品種関東51号の葉鞘では5ないし10μg ml-1濃度区においていもち病菌長69-73の侵入率と侵入菌糸の伸展度が増加した。これらの感染行動は親和性レース-品種相互関係のそれに似ていた。
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