日本植物病理学会報
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イネ紋枯病の発病調査に必要な標本数とサンプリング法
小池 賢治小嶋 昭雄羽柴 輝良
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1986 年 52 巻 1 号 p. 47-52

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抄録
イネ紋枯病の発病調査に必要な標本数を知るため, 1981年~1983年に新潟県頸城村の発病程度のことなる3筆と水田1,500haから任意系統抽出した30筆について調査し,病斑高率と発病株率を用いて検討した。標本数を変えた抽出実験による病斑高率の平均値とその信頼限界の変動から求めた必要標本数およびt2σ2/L2式(ただし, tはt表の各確率に対する値, σは母標準偏差, Lは許容誤差範囲である)によって平均値の±15%の誤差を許容した場合の必要標本数の両者から, 1筆内の発病株率および平均病斑高率を求めるための必要標本数は100株,発病株の病斑高率調査に必要な標本数は10株,また,1地域の発病調査に必要な圃場数は20筆となった。調査株は圃場内の任意のa条から15株おきに20株,次にb, c, d, e条からも同様に系統抽出する方法で実用的に満足できる精度が期待できた。
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