日本植物病理学会報
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プロテインA-金コロイド法によるキュウリモザイクウイルス感染タバコ細胞内のウイルス抗原局在の観察
細川 大二郎渡辺 実
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1988 年 54 巻 5 号 p. 620-624

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抄録

プロテインA-金コロイド法を用いて,キュウリモザイクウイルス(CMV)感染タバコ葉細胞におけるウイルス抗原の局在を検討した。金粒子の標識は細胞質基質(サイトゾル)全体にほぼ一様に認められた。しかし,葉緑体,ミトコンドリア,マイクロボディには金粒子の標識は認められなかった。核では金粒子の標識が核質内には少数,核小体の顆粒状領域には多数観察されたが,核小体の繊維状領域には認められなかった。液胞内では金粒子は主として,ウイルス粒子の結晶上に観察された。

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