日本植物病理学会報
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Pseudomonas fluorescens PfG32Rにおけるhrp遺伝子群相同領域の存在
Karden MULYA瀧川 雄一露無 慎二
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1996 年 62 巻 4 号 p. 355-359

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抄録

Pseudomonas fluorescens PfG32Rによるトマト青枯病発病抑制のために抗菌物質生産が必要であるが,他の要因についても検討が必要であることを報告した。本研究では,PfG32Rには,P. syringae pv. phaseolicolahrpSRhrpF遺伝子のクローンと高い相同性を示す領域と,P. s. pv. tabacihrpChrpDのクローンと低いながらも相同性を示す領域が存在することを示した。そこで,多くの植物病原細菌のhrp遺伝子群の表現型として報告されている植物体内での増殖能について,タバコ,インゲンへの葉肉内接種法によって調べたところ,P. s. pv. glycineaP. solanacearumと同様な能力を持つことが示唆された。さらに,高菌密度のPfG32Rの懸濁液をこれらの植物体内に接種すると,抵抗性反応に共通してみられるフェニルアラニンアンモニアリアーゼの比活性の上昇が見られた。これらの結果より,PfG32Rは植物病原細菌のhrp遺伝子群との相同領域を持つばかりではなく,既報のhrp遺伝子群と同様な機能を持つものであることが示唆された。

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