宮城県内のモザイク症状ソラマメから分離したソラマメウイルトウイルス2 (BBWV-2) MB7株のゲノムRNAをクローニングし,その全塩基配列を決定した。RNA1はポリ(A)鎖を除いて5847塩基から成り,210kDa (1870アミノ酸残基)のタンパク質をコード可能な一つの大きなORFが存在した。このORF産物はコモウイルス,次いでネポウイルスのRNA1翻訳産物と相同性が高く,NTP結合モチーフ,プロテアーゼモチーフ,ポリメラーゼモチーフがコモウイルスのそれとほぼ同じ位置に見いだされた。ポリメラーゼ領域の相同性はコモウイルスと39.8∼41.0%であった。RNA2はポリ(A)鎖を除いて3589塩基から成り,119kDa (1064アミノ酸残基)のタンパク質をコードすることが可能な一つの大きなORFが存在した。このORF産物とコモウイルスのRNA2翻訳産物との相同性は20.0∼21.9%と低かった。