心身医学
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女性の性周期の精神生理学的検討 : 脳波, 両耳分離聴テストおよびタッピングテストを主たる指標として
元村 直靖藤田 晶子戸次 聡美
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1996 年 36 巻 5 号 p. 405-409

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抄録
女性の性周期に伴って起こる精神生理学的な変化を.Menstrual Distress Questionnaire(MDQ), 脳波, 両耳分離聴テスト, およびタッピングテストを指標として検討した。MDQでは, 低温期において最も訴えが少なく, 月経期において最も愁訴が多かった。定量的な脳波の解析では, 低温期では月経期と比較するとF3,P3,P4,O1およびO2のα3波パワー比率が増加した。また, 月経期では高温期に比較するとT3におけるθ2波の増加がみられ, 低温期と比較すると高温期ではO2におけるθ2のパワー比率が増加した。しかし, 両耳分離聴テストおよびタッピングテストでは, 性周期を通して変化は認められなかった。
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© 1996 一般社団法人 日本心身医学会
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