心身医学
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Image Marking ProcedureとVideo Distorted Techniqueで評価した摂食障害患者のイメージ
中井 義勝
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1998 年 38 巻 5 号 p. 325-330

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抄録

Image Marking ProcedureとVideo Distorted Techniqueを用いて摂食障害患者(115例)の身体イメージを評価し, 健常女性(66例)と比較した.Image Marking Procedureによると, 摂食障害患者はヒップと大腿部の自己像を過大評価したが, 健常女性と有意差がなかった.Video Distorted Techniqueによる体重率補正理想像認知指数が, 摂食障害患者は健常女性に比し小さかった.以上の成績から, 以下の点が示唆された.(1)身体イメージの認知は現在の体型の影響を受ける.(2)Image Marking Procedureは身体イメージの感情成分を身体の部位別に評価できる.(3)Video Distorted Techniqueは, 摂食障害患者の潜在意識にあるやせ願望の評価に有用である.

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© 1998 一般社団法人 日本心身医学会
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