1999 年 39 巻 3 号 p. 237-242
皮膚は体表を覆う臓器であり, 外界から保護をするなどの生理作用をもつ.また, 情動により皮膚の反応がみられる.皮膚疾患の発症.悪化, 蔓延化などに心身医学的要因が関与することがあるということは皮膚科医は否定するものではない.しかし, 卒前, 卒後教育の調査では十分な教育が行われているとは限らず, 心身医学的対応は慣れていない現状である.病診連携をうまくすることや研究会などを活用して積極的に心身医学を学び, その関心を高めていくことが必要と考える.