心身医学
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自己誘発性嘔吐を伴った摂食障害患者の口腔内状態 : 予備的調査成績について
梅本 丈二安田 弘之市来 利香築山 能大古谷野 潔都 温彦
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2001 年 41 巻 6 号 p. 457-463

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抄録
過食症患者は嘔吐を繰り返すため, 口腔内が頻繁に食渣や胃酸にさらされることになり, 歯の脱灰, 実質欠損をきたすことが報告されている.本研究では嘔吐と歯の実質欠損に関する予備的調査を行った.嘔吐歴が4年以上の対象者は4年未満の者に比べてう蝕の既往が多かったが, 対象患者に歯牙酸蝕の所見は認められなかった.う蝕増加の既往と嘔吐との関連性はさらに今後の検討問題として残された.また歯科治療の際, 摂食障害について話すことに抵抗感があるとの質問紙に対する回答から, 摂食障害患者の自分の症状を知られたくないという心理面も窺えた.いずれにせよ, 医師・歯科医師双方が本件に留意して, 臨床にあたることが重要である.
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© 2001 一般社団法人 日本心身医学会
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