新潟医療福祉大学医療技術学部
2002 年 42 巻 12 号 p. 793-799
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源氏物語に登場する人物の中から,心身症と思われる病態をもつた4症例を選び,その状態像と,背景にある心理的問題について述べた.さらに治療として用いられていた加持祈祷(僧による祈りの儀式)の適応と方法について述べ,この万法が本人に憑いた「物の怪」を,催眠状態にある他者に移行するという特異な万法であることを解説した.さらにまた,同じ出来事が発病の原因になる場合とならない場合のあることについての理由を,源氏物語の登場人物を比較することで述べ,自尊心の重要性にも触れた.
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