心身医学
Online ISSN : 2189-5996
Print ISSN : 0385-0307
ISSN-L : 0385-0307
肺がん患者におけるサポートネットワークサイズとその予測要因
塩崎 麻里子平井 啓所 昭宏荒井 弘和中 宣敬
著者情報
ジャーナル フリー

2006 年 46 巻 10 号 p. 883-890

詳細
抄録

肺がん患者98名を対象に質問紙調査を行い,認知しているサポートサイズの実態を把握し,サポートサイズを予測すると考えられる変数を探索した.その結果,認知されたサポートサイズは中央値が3名,平均が4.3±2.8名(男性4.6±3.1名,女性3.5±2.8名),国答範囲が0〜20名であった.また,階層的重国帰分析を行った結果,検討した予測変数のうち情緒的サポートよりもサポートサイズの分散を予測していたのは,患者の病気に対するセルフエフィカシーだけであり,精神的状態(HADS),身体的状態(痛み,PS,代表的な副作用),年齢,性別,受療方法(入院・外来),婚姻状態には,有意な関係が認められなかった.サポートサイズの認知は,患者の認知的特徴に影響を受けることが示唆された.

著者関連情報
© 2006 一般社団法人 日本心身医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top